4.アリス

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4.アリス

 エドワードの身の回りの世話をしていたボブが、田舎に帰るからという理由で辞める事になった。だから、エドワードは新たに自宅前に求人募集の張り紙をして、住み込みの世話人を募った。  その求人を見てやって来たのが、アリス・モーリスだった。 「エドワードさん、初めまして。アリス・モーリス、十八歳です」  エドワードは、アリスを見て息を飲んだ。美しい金髪に少しそばかすがある透き通るような白い肌。そして、はにかんだ笑顔。こんなに可憐で美しい少女に出会った事は無かった。今まで数多(あまた)の女たちと夜伽をしてきたが、アリスの様な純粋な瞳をした人間に会うのは初めてだった。 「アリスさん……」 「アリスで結構ですわ」 「アリス……何故君は、その年でこんな年寄りの世話をしようと?」 「母が病気で働けなくて、弟たちの生活費を稼がなくてはならないんです。父は私が小さい頃に亡くなりました。ここのお仕事って……その、報酬がとても良いので」 「住み込みだが、弟さん達はどうするんだね?」 「母は働く事はできませんが、少しの家事なら出来ますので、弟たちの面倒を見る事はなんとかなりますの」 「そうか……ならば、君には沢山稼がせてあげなければならないのう。それでは、早速明日から私の世話を頼めるかね?」 「えぇ、喜んで!」  そうして、アリスはエドワードの身の回りの世話全般をする事になった。
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