9. 私たちのこれから

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 そのあと、宮くんと二人で学校を出た。  夕焼色にそまった町の中を、他愛のないおしゃべりをしながら歩いてゆく。  となりを見上げると、すぐ近くに宮くんの笑顔がある。  そのたびに、私はドキッとしてしまった。  はじめてできた、男の子の友達。  恰好よくて、頭が良くて、優しくて。それから、ときどきすごく可愛くなる。  でも私は、宮くんのことをまだ全然知らない。  趣味も、好きな色も、誕生日も。 「宮くんのことをもっと知りたい」という気持ちが、私のなかで、一歩を踏み出すごとにふくらんでいった。  もうすぐ六月がはじまろうとしていた。  宮くん、猫にならないで!(終)
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