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確か彼女の名前は…。
「ミレイ・シャールア。ここの研究室の電力供給はどうなってる?」と本題を話す前に当たり障りのない会話から広げようと考えた。
「いつも通り、全体の電力量として5千ほど供給されてます。しかしこれ以上はあげられないと本部は言っております」
“本部”という言葉を聞いてガレットは本題を忘れるほど怒りが溢れた。
「またか…あいつら良い思いをしたいだけだろう!」と言いながら書き途中の書類の束に向けて怒りの拳を机にぶつけた。
その音に彼女は少々呆れた表情を見せるけれどもそれ以上の事は、言わなかった。
それは彼女も同じことが言えることだからだ。
「ここにいる人口はどれくらいいるのか?」
「ここの地区で考えますとざっと五万人ほどはいるかと」とそう答えた。
この地区というのはこの世界で言うとほんの一部過ぎない。
全世界で言うといくつかあるかなんてガレット自身は近くにあるいくつかを覚えるほどだ。
食料事態はそれぞれの地区によって解決方法は違っていた。
一から育て、純粋な食物を得ていたり、人間のクローンを造ることは未だに禁じているが動物というより家畜のクローンを作って、それを最初に育成し肉として作っていた。
だが、ガレットのいる地区では真面目で研究している者は少なく主に政府の要人として逃げてきたものばかり、彼はたまたま逃げた先がここだっただけ。
でも現状としては絶望的だ。
本当だったらとっくの昔に見放していた。
だが、ここに残っているのはただ一つ。
自分の故郷がここにあるからだ。
「その中で技術者は何人いるんだ」と次の質問は彼が考える本題に近い質問だ。
「そうですね。今の所、研究者とエンジニアである私達を含めてざっと100人ほど」
「それだけいれば…出来るか…」って自分の考えてる案に人数の配分を考えて足りると思い、本題を持ちかけた。
「ある技術を持ちかけようと思うんだ」
それを行うためには、ある邪魔物を排除しないといけなかった。
それは、何も産み出さない自分の権力にしか目がない連中だ。
「まずは、ここの清掃しないといけないな」って言ってたら、自分のパソコンを出し、今いる権力の無力人の中から使える人間をピックアップした。
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