女が凶器を持ってやってきた話

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しかし…。     ピンポーン 「こーんばーんはー。」              …うそやん。 Aの再来です。    先程お帰りいただいてから、一時間も経っていなかったと思います。         カリカリカリカリ… ピンポーン 「こーんばーんわー。」 カリカリカリカリ… ピンポーン          今度は何か棒のようなものを引き摺っている音が聞こえました。      待って。それって、ヤンキーのアレ…? 私は鉄パイプを想像しました。  変に刺激をしたらヤバそうだし、もう放置しよう。  私は一旦Aを放置することにしました。    それでも。        カリカリカリカリ… ピンポーン 「こーんばーんわー。」 ピンポーン 「こーんばーんわー。」          ああ、もうこれはダメだ。      かなり気が引けましたが、私は再度110番通報をして、Aが棒らしきものを持っていることを伝えました。        そして、すぐに警察官の方に来ていただきました。      雰囲気的に先程と同じ方が来てくださったようで、やはり声を抑えて何かをお話しされていました。    私はAに顔を知られたくなかったので、今回も玄関越しで様子を伺っていました。        やがてAが帰っていったので玄関を開けると、先程の女性の警察官の方がい立っていました。    そしてまた「怖かったですよね…。」とお気遣いいただいたので、こんなことで110番通報をして申し訳ないし気まずいなぁ…と思いました。      …が。 このとき、Aが持っていたのは ただの棒ではなく、角柱状のアルミのパイプだったことを教えてもらいました。        ああ。これ、アレだ。 玄関開けたら殺られるヤツだ。        私はドン引いて、その後警察の方と何を話したのか全く覚えていないのですが、その後Aが来ることはありませんでした。        警察の皆様、ありがとうございます。     その後、ちゃんと引っ越しました。
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