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「そうだね、新しい機械を使うことに抵抗なさそうな何人かに声かけてみようか。テレビ電話なんかも気軽にできるようになるみたいだし、ご家族とも相談して合わせて協力してもらえるといいよね」
同僚であり幼なじみの安嶋橙吾も賛同してくれたことから試験導入が決まった。近所の人達に声をかけた結果、導入するのは4人となった。俺が一番仲良くさせてもらっている中川さんなんかは二つ返事で了承してくれた。
「息子は忙しいからテレビ電話なんかは使わないと思うけど、最近話するたびに血圧はどうだとかうるさいのよ。自分が血圧高めで薬飲んでるから心配なのかもしれないけど、私はあの子と違って食生活きちんとしてるから心配いらないのに。だからこれを見てもらえれば安心してもらえると思うわ」
至って前向きな姿勢に安心した。こういうのは周りがやっているからなんとなく断れない……なんてことにもなりがちだけど、その辺は橙吾と保人さんがしっかり説明してくれたんだと思う。
試験導入なので、体調の変化などのアラートがあがる場合は家族はもちろん、俺達のところにも連絡がいくようにしてもらった。使い勝手の検証はもちろんだけど、家族からも離れて暮らしているためすぐには対応できないと思うから緊急のときは対応してほしいとお願いをされている。
こうして、4台のロボットたちが各家に旅立っていった。
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