Chapter #1

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   やはり彼と同じ教室に案内されたらしい。  僅差で別室に連れて行かれた私はちょっと悔しくなる。 「たださー、やっぱりあの人モテるんだろうね。彼の周りだけ女の子がいっぱい集まってたよ。韓国系とか台湾系の人とか」  言われて、ハッと思い知らされる。  そうだ。  あんなにカッコいい人を、誰もが放っておくわけがない。 「私もそこに割り入って会話に参加したんだけどさ、もう周りの視線が怖いの何のって。あれは火花が散ってたよ。まじで。物理的に」  想像しただけで恐ろしい。  舞恋はともかく、私みたいな軟弱者がその場に近寄ろうものなら秒で噛み殺されそうだ。 「そ、そっか。やっぱり人気なんだね、彼」 「うんうん。あんな人気者を落とそうってんなら、それなりの覚悟が必要だよ。みさきち、わかってる?」 「わかってる……って、何それ? 私は別に——」  興味なんてないですよ、と必死で取り繕おうとする私の眼前に、舞恋は一枚のメモを差し出した。 「……何これ?」  ノートの切れ端のようなそれには、走り書きで何かが書かれている。  
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