No Side

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No Side

数秒の沈黙が途方(とほう)もなく長く感じる。 「ちゃんとあなたの口から聞きたいんだけど、ダメ?」 「……え、っと……その……」 「言ってくれるならいつまででも待つよ」 慢性の病気みたいに晴れない思考を、(やわ)らげて溶かす可能性があるとしたら、もうその答えだけだって。 きっとお互いに、気付いているとしか思えなかった。 【完】
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