15人が本棚に入れています
本棚に追加
―――決めた。②だ。
私はプロットのノートを広げ、パソコンに明日公開分の内容を表示させる。
麗は『恋をした事がない』から『恋をするのが怖い』へ変更する。
2度目の恋と推理でひどい失恋をしたエピソードを追加しよう。
慎重に、時に大胆に麗と『麗』、ふたりの運命の歯車を噛み合わせていく。
まるで最初から結びつくことが決まっていたかのように、上手くまとまっていく。
全くの別人だった二人を同一人物にすることで、麗という人物像が深くなり、よりリアリティーを帯びた。
結局修正を加えながらの更新となってしまったが、2か月間、毎日更新を落とすことなく無事に最終話を投稿することが出来た。
終わってみれば、当初の作品より良いものに仕上がったと思う。
しかし、こんな胃の痛い思いはもう二度とごめんだ。
「さて…。『五流』脱出のために、いっちょ作りますか」
私はパソコンで表計算ソフトを起動し、過去に投稿した作品の一覧と登場人物名の洗い出しを始めた。
200作品全てを確認した結果、メインキャラクターと脇役など、名字だけの登場人物を含めて8人ほど名前が被っていることが判明した。
当然、名前が被っている彼らは全て別人の設定だ。
「思いついた名前を適当に付けていたからなぁ」
誰もその事に気がつかないよう、ただ祈るばかりだ……。
(おしまい。皆さんはどのように対策されているのでしょうか~)
最初のコメントを投稿しよう!