五流小説家の運命

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 一昨日から私は某web小説サイトにて、自作の長編推理小説を数ページずつ投稿し始めた。    実は以前長編を投稿した時には、思いついた設定を早く公開したくて我慢が出来ず、作成・推敲しながら公開し、痛い目にあった。  そのため今回の長編は最後まで完成させ、何度も推敲を行い、自分なりに満足のいく内容にした上で、公開に踏み切った。 『新連載、お待ちしておりました!楽しみです!』 『やったぁ!推理もの!冒頭からワクワクが止まりません!』  早速読んでくれるフォロワーの皆さん。  このようなコメントを貰うと、自分が一流の小説家になったのではないかと錯覚してしまう。  そう。  以前失敗をした時、自分は五流なのだと落ち込んだ。  しかし、今回は同じ様な失敗はしない!  冒頭から3つの同時事件発生!  綿密に計算されたトリック!  さりげなくちりばめられた伏線、ミスリード!  主人公の魅力を最大限に引き出す脇役たち!  何度読み直しても作品内では何の矛盾もない、完璧な仕上がりになっている。  最終話投稿はまだ2ヶ月以上先の予定だが、『早く続きが読みたいです!』なんて声を聞くと、つい公開ペースを上げたくなる。 『主人公の(うらら)の二面性が萌える!』 『麗のキャラ、好きかも』 『中学生だった麗の続編が読めて、嬉しいです!大人になってる!』  ………うん?
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