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病てのはさー。こんな感じ。
「あのね。ウチのバイト先に、時々やってくる杏子さんてのがいるの。彼女さ。西日本の会社を辞めて東日本の会社に移動したら、めっちゃ世の中のタイミングでソノ会社が別々の会社になっちゃってさ。彼女、其処では只の派遣社員なんだって。でも、やってる仕事は25年間一緒。今更どうでも良いって言うケド。本来なら課長職以上だよ。でもさ。今、ウチの会社でもバイトしてる。コレって麗奈(れいな)はどう思う。 」
「何ソレ。ソレ漢字で書くの。龍之芯(たつのしん)はどうするのさー。」
知―らない。でも、コレこそ鬱だと思わない?変な話だよネ。
「今日の夕ご飯。もういらないヨね。お腹が空いたら夜食に何か食べな。ウチにあるのはバケットの残りと素麺。お米もあるけど。ふりかけと海苔。。。。後は、明日のお弁当のおかずかナ~何なら今から作る?」
「もう・優子さんにご飯以外の話。聞くんじゃなかった。」
うーん。ソレは微妙じゃナ。答えて無いコトは無いんだけどさ。
優子さんに判るのは日々をコツコツ、今と未来を~生きるコト。ココは日本じゃ無いのかよー。いつの間にか、あっという間に国際社会。国際社会って厳しいぜ。速かったなー。10年ちょっと前は未だアナログの常識が通じたよ。今から優子に何の試験が受けれるだろうか。龍之芯(たつのしん)頑張れよ。
イーや。アナログと言うか。単なる考え方だよネ。生き抜くにはお腹が空く。麗奈(れいな)残ったお芋は帰る前に食べちゃいな。 今度はジャガイモで焼き芋にしようネ。時々作ると美味しいよネ。
一応ね。麗奈は、龍之芯(たつのしん)君 の栄養面まで気遣ってるのだと言う。へー。そうなんだ。優子がホットで、麗奈はアイス、麦茶を飲みながら話は続く。
「この間、サバ缶1個と、イワシ缶2個あげた。」
「え。それって足りないだろ。龍之芯(たつのしん)君って。でっかくないかい。栄養分って毎日地道に捕るモノだろ。」
「コーヒーとか、紅茶とかは 彼のウチには山程ある。」
「デモさ。焼き豚の串と米とバナナ。は、ちょっと、お洒落じゃ無いよネ。あのね。爺と婆のお食事会じゃ無いんだよ。」
「ふーん。お前は お洒落で ご飯を食べるんかい。 麗奈(れいな)だって、この間、焼き豚の串食べてたじゃん。其処のスーパーに行くと18時以降はお肉の特売もやってるよ。」
~ユルユル時間が流れていく。あ。今日ものどかに日が暮れる。
「解った。ダイレクトに、ブドウ糖タブレットにしな。この頃は250円くらいで買えるよ。パッケージにもよるケド。お洒落で美味しいゾー。」
落ち込んでばかりじゃいられない。明日もバイトが待っている。人生はまだまだ先がある。優子はさ。ソナタ、龍之芯(たつのしん)が羨ましいぞ。麗奈~にウダウダ毒づいている 龍之芯(たつのしん)とやら。お弁当の林檎のウサギ、よこしな。
代わりに齧っておいてあげるぜ。
「あー。林檎、買って来よう。」
麗奈を送って、優子も一緒に人肌ユルユルの外に出た。あ。何だよ。コノ天気。
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