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一方のユキトはというと…カールヴァイスクラウンのファイルに隠されていた暗号を解読して…現在彼が所有する島に擬態虫を「偵察」に向かわせて情報を探っていた。
ユキト「なるほどなるほど?こいつが第三遊技場の中なのか?」
ユキト「にしても賭博場のくせにやけに厳重だな?」
??「だからこそだろうな?」男はそう言って…ユキトに話し掛けると書類を手渡す。
ユキト「ん?キースか戻ったんだな?どうだった?向こうの様子は?」
キース「どーもこーもねぇさっ!!?やっこさんうちらの事を全く信用してねぇ様だぜ」
ユキト「だろうな?やっぱりここには正規の手段で入るしかねぇか?」
キース「にしても「I粒子」なんてほんとにあるのか?」
ユキト「さぁな?ただ一部の「時透粒子」が人間を始めとした全ての生物に何らかの影響を齎す事はわかってる!!?」
ユキト「その影響でうちらは「能力」に目覚めたというのが最も有力な説だからな?」
キース「「IGNIS」の事かい?」キースのその言葉にユキトは「あぁ」と返して少し目を細める。
「IGNIS」とは少し前まで確かに起動していたタイムリアクターの1つであり…何の能力も持たなかった「人類」に「特異能力」を齎した…装置であるとされている。
「IGNIS」と呼ばれた「幻」の第三リアクターを酷使し過ぎたことによって起きたOVERDRIVEが人類全体の7割強に多大な影響を及ぼした。結果的に「DRIVECHILDREN」と呼ばれる「特異能力者」が現れて世界は荒廃していった。そしてそれこそがこの世界の地形を歪めた原因の一つだとも言われている。力を得た一部の「支配層」がこの世界を蹂躙し…「非能力者」たちを「特区」と呼ばれる地域に閉じ込めたいわゆるそれが「隷亜第三特別区」である。ユキトたちはOVERDRIVE以前の世界に戻す為に…「時透粒子」を集めており…カールヴァイスクラウンの言う「I粒子」の事も気になっている訳である。
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