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傷心
翌朝。小夏は朝になるといなくなってた。
俺は昨日小夏に別れを告げられた。
枕元に置き手紙が置いてあった。
『今までありがとう。さよなら。 小夏』
なんてそっけない。そしてあっけない。
付き合って四年。昨日は最高の一日になるはずだった。
なのに。
「小夏……」
一緒に暮らし始めて二年経った。俺はハンガーにかけてあるスーツのポケットにしまってあった箱を取り出す。
しばらくそれを見つめる。目から流れ出るものを腕で拭い、箱をポケットに戻す。
「はあ……、とりあえず会社行くか……」
俺は傷んだ心を何とか励まして支度をしてから会社に向かった。
しばらくは傷は癒えそうにない。
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