運命の相手

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「こいつが竜神のいうりんの運命の相手か。へぇ~なかなかイケメンじゃねぇの。でもパッと見、女たらしで遊んでいそうなチャラ男みたいな感じだが」 「白鬼丸、見た目で判断しない」 「案外既婚者かも知れんぞ。一夫多妻が当たり前だ。何人も妻がいたりして。世の女がほっとくわけないだろ」 「僕は竜神さまを信じる。白鬼丸、悪いけど服を脱がせるのを手伝って」 「なんだキスマークがあるか確認するのか?」 「違うってば」 「あれがデカイか小さいか見るのか?」 「それも違う。服が濡れているし、あちこち破れているから直そうかと思って。白鬼丸、お願いだから変なことを言わないで」 「別に変なことじゃないだろ?」 頬が燃えるように赤くなっているのがわかって、慌てて顔を逸らした。 「白鬼丸、この時代に弟切草ってあるかな?」 「藪から棒になんだ」 「弟切草はなんにでも効く万能薬だっておばあちゃんが昔言ってたから」 「翠鳳に聞いてみる。ちょっと待ってろ」 白鬼丸がすぐに聞きにいってくれた。 悪い夢でも見ているのか男性はずっとうなされていた。一時間ごとに手拭いで額の汗を拭ったり、首もとを拭いたりしていたら、 「りん、どうだ?」 日が暮れてから翠鳳さまが心配して様子を見に来てくれた。
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