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AI×お化け屋敷 ――この夏、最驚(さいきょう)のお化け屋敷。対AIだからこそ可能な様々な仕掛け。あなたは恐怖の廃病院から抜け出せるか――  信号待ち中、ふと顔を上げた俺の目に飛び込んできたのは大きな街頭ヴィジョンだった。モノクロの背景の上に、血のように赤い文字が映し出される。  恐怖を(あお)り過ぎると規制に引っ掛かるため控えめな演出になっているが、昔流行ったホラー映画を彷彿(ほうふつ)とさせる音と雰囲気に惹かれる。 「たまには、こういうのも悪くないか」  目的もなく浦島太郎の気分で街を徘徊していた俺は、軽い足取りで古ぼけた商業ビルへと向かった。
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