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「そんな事ねえよ。お客さんは心も綺麗だし正直者だよ。俺は顔を見たらその人間の全てを見る事ができる男なのさ」
と。
……またもや、嘘くせい。私の全てが判るだと!じゃあ、私がどんな人間か言ってもらうじゃないか!……
と、心に秘めて、私は爺さんの目を見て言った
「僕ってそんな男に見えます〜^_^」
と、声が嬉しさで裏返った。
僕は正直者では無い!事を確認する瞬間でもあった。😅
「見えるよ。このカメラ、あんたにやるよ。これで心霊を撮ってやってくれ。
彼らだって、写真に写りたがっているんだ」
と、爺さんは霊の事を知っているかの様に言う。
「このカメラ、私にくれるのですか?本当に、良いですか?只でくれるのですか?」
「やるよ。こんなカメラ持っていたってどっちみち売れない。兄さんにやるよ。」
……売れないカメラをくれるのか?
でも、ロハは有難い。これで霊を取るぞ!……
「カメラは只だが、フイルムは有料だよ。
それと、現像代もだ。
また、フィルムも霊を写すフィルムだから、少し値は張るが良いかな?」
「どれくらいするのですか?」
「大した事ないよ。フィルム一枚100円だよ。現像代は一枚50円だ。どうかな?」
「それくらいなら、良いですよ。」
と、僕は簡単に何も考えずに答えてしまった。
只でカメラを貰って
嬉しい様な、嬉しく無い様な心境のまま
私は、家路に向かっていた。
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