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Open-air bass,in the morning-grow
…決めたわ、冴香ちゃん、優花ちゃん、美優ちゃん!あのバカにはキッツーイお灸を据えてやらないとだわ!
あたしは怒りに任せて、一気に捲し立てた
因みにあてがわれた部屋でも大浴場でもなく、屋上にある露天風呂を貸し切りにして、である
あ、湯槽にタオル漬けちゃイケないんだけど、露天風呂に「女子」だけ4人でってことでゴリ押ししてやった
こういう時はあたしの「悪名」がヒッジョーに役に立つのだ
いやー、フロント係がShoottのファンで良かったわ♫
「…秋ちゃん、一応聞くけど、あのバカってもしかしなくても…?」
隣で優花ちゃんの肩までの髪をトリートメントしてあげながら、冴香ちゃんが控えめに尋ねてくる
因みに今は全員タオルは巻いていない
…大きいな…あたしより1サイズは確実に…
あたしは冴香ちゃんの「ある一箇所」を見ながら呟く
あ、あたしだってまだまだ垂れてないし、上向きをキープしてるけど…反則だよ…あたしのより大きくて上向きなんて…
と、そこじゃない!気を取り直さないと!
ネコに決まってるでしょ、ネコに!全く!あんなに言い聞かせたのに、冴香ちゃん達に心配させるような真似してさ!…あ、美優ちゃん、ちょっと温めのお湯で流すわね?
「あ、はい、ありがとうございます…あの…秋さん、さっきからその、当たってるんですけど…あ、いえ、何でも…」
あたしの前には居候先なカフェ美宙の美少女ホールスタッフ兼看板娘、美優ちゃんが大人しくあたしに背中くらいまでの長さの髪を洗われてくれている
最後の方は何て言ってくれたのか?よく聞こえなかったけど、何が当たってたんだろ…
「でも秋さん?あの猫さんにお灸って、そんなの通用するんですか〜?相手は泰然自若とか天下泰平を地で行く、あの猫さんですよ?」
冴香ちゃんに髪の水分を取ってもらい、タオルを巻いてもらっている優花ちゃんは何やら懐疑的だし、言いたいことはわからなくもないけど
ちょっと日本語の使い方を間違えてる気がするのよね〜?
まあ、ネコの奴は昔っから「雲のように風のように生きてる」って言葉がドンピシャで当て嵌まるからね…
しっかーし!この伊藤千秋さんには秘策がちゃんと用意してあるのだ!
恋人期間こそ冴香ちゃんに足りぬが、人生での付き合い自体はこちらの方が遥かに長いのだよ
「あの、秋さんが凄く悪い顔になっているように見えるんですが」
鏡越しに美優ちゃんが訴えてくる
あら?そんな楽しそうな顔してた?
笑顔で答えつつ、こっそりと隣の優花ちゃんと美優ちゃんの身体を見比べる…
うん、この二人には勝ってる気がする!肌艶とか肌のハリでは負けるが、しっとり感と「大きさ」なら負けてない!
因みにこの2人は頑なに「秋ちゃん」とは呼んでくれなくて、お姉さん寂しい…
まあ、あたしだって母娘程トシが離れてたらそうなるかもだけど
「あ、あの…秋ちゃん?その、描さんにあんまりひどいことしないであげてくださいね…?」
!!!!!
冴香ちゃんは何て良い子なんだ!あのバカこんな良い子達にどれだけ迷惑と心配を掛けてるのか、わかってるんだろうか…
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