花火で一杯❤(そんなテはない)

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何て取り留めのない事を考えている間に、あたしは少しウトウトしていたようだ カーテンの隙間からは月の光ではなく、朝を報せる陽光が挿しはじめていた と、「ピ」と電子音が部屋に響き、秋さんと冴香さんが帰って来た お二人はシャンプー、リンスに加え、ボディソープにボディオイルまで共通なので、イイ匂いがダブルでするからわかりやすいのだ 秋さん冴香さんおかえりなさ… 言いかけたあたしの言葉を 「こらー!この程度でダウンするなんてだらしないぞー?お姉さん達なんて3日連続オールなんて週一で普通だったんだぞー」 コンビニの袋の立てるガシャガシャ音と、秋さんの甘く元気な声が遮っていた …つくづく見掛けによらずお元気でパワフルできれいな人だ 続いて入ってきた冴香さんも苦笑いしているが…何だか秋さんより頬を赤らめているように見えるのは気の所為だろうか 「未成年に朝から迎え酒させるわけにもいかないから、アイス買って来たわよー?優花ちゃん、起きないと余り物になっちゃうけどー?」 コンビニの袋を優花さんの耳元で鳴らしつつも、大声で起こしにかかっている… げ、元気だ… あたしも仕事柄夜勤明けもあったし、冴香さんに至っては徹夜仕事もあっただろうに…だ あ、ひとつだけ訂正させてもらえるなら…優花さんとあたしを未だに未成年だと思ってらっしゃる…あたし達そんな幼く見えるのかな… 「は、はい!起きます起きます!あたしバニラが良いです!」 …普段冴香さんとあたしがどれだけ揺すってもビクともしない優花さんが跳ね起きるなんて… 秋さんはどんな魔法が使えてるんだ? 「今度から優花ちゃんは秋ちゃんに起こしてもらわないとね〜?」 冴香さんが呆れたように笑う ん?今何か違和感が… 「おーう!この秋ちゃんに任せとけー!あ、それより冴香ちゃん、テレビ点けてテレビ!朝イチと正午のニュースだけはあたしも観る事にしてんだ!」 …自分でご自身を「ちゃん」付けって〜 普通なら「イタイ」人認定間違いないけど、秋さんだと普通にOKだと思えるのは、人徳? 「はいはい、じゃあ描さんの待ってるお家に帰ったら、優花ちゃん専任で起こすのは秋ちゃんにお任せしまーす」 !!!!! 美女二人の大浴場での朝風呂で一体何があったんだろう… 冴香さんの呼び掛けが、秋「さん」から「ちゃん」になってる? あ、それでさっき冴香さんが恥ずかしそうだったのか… 「で?秋ちゃん、めざましで良いの?それとも国営?…あれ、臨時ニュースみたい、どこのチャンネルも」 冴香さんがチャンネルを回していると…画面が臨時ニュース速報?に それもどのチャンネルもが 「あれ?冴香さん?あれ何か見覚えないです?」 優花さんがテレビ画面の一角を指差した
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