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「セ、、、」しようよ(//∇//)
ねえ、いいだろ?今日こそは、キミとしたいんだ。
彼女を見つめて僕は言う。
壁に押し付けた手のひらの力を緩め、身体の距離をほんの少しだけ詰めると、微かな吐息が耳に届いた。
本当は最初のデートの日に誘いたかった。でも、遊びだと思われたくなかったので言えなかった、我慢してたんだ。
昨日の夜、ずっと考えてた。今日こそは誘おうって。
なあ、いいだろ?
好きなんだよ、キミのこと。
お互いのこと、キミのことをもっと知りたい。
壁と僕の胸板に挟まれて身動きできない彼女は俯いたまま。吐息は間隔を狭め、はっきりと聞こえる程になっている。
ねえ、顔を上げてよ。
栗色に染めあげられた髪を束ねる碧の髪飾りに優しく問い掛けると、彼女は微かに顔を動かせた。視線は泳がせ頬は桜色に染めている。彼女の動きに合わせて甘い香りが鼻をくすぐった。
しばらくの沈黙の後、彼女は徐ろに呟いた。神経を集中させていなければ聞き逃してしまう程、小さな、小さな声で。
え、恥ずかしいって?
僕だって恥ずかしいよ。他の子には言えない、大好きなキミだから言えるんだ。
大丈夫、嫌がることはしないから。
痛かったら言って、キミの体温を感じるだけで、それだけでいい。
僕の視線に犯され続けることに耐えきれなくなったのだろう、やがて彼女は観念したように小さく頷いく。
よし、いい子だ。
もう我慢できない、今すぐしよう。
大丈夫、ここなら誰も来ないから。
さあ、後ろ向いてそこに立って。
不安だったら壁に手を付いて、目をつぶってるといい。すぐに終わるから。
さあ、するよ。
僕を受け入れておくれ。
ペタッ
思ってたより低いんだね。
僕の背中の真ん中くらい、
155cmってところかな?
ずっと、キミとしたかったんだ。
背くらべ(^^)
おしまい
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