(四)

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 俺は倒れた曹長の所まで来た。二〇ミリ砲の弾が腹を貫通していた。これではもう助からない。  しかし、少しおかしいと感じた。曹長の腹には穴が開いていたが、血が全く出ていないのだ。しかもそこには金属製のパーツや電装系のコードなどが見えた。 「何なんだこれは?」  俺の口はそう発音せずにはいられなかった。 「よう、アサヒ」  俺はそう声を掛けられた。振り向くと背後には米海兵隊特殊部隊の隊長であるケリー・アンダーウッドがいた。さらにその後ろには彼の仲間七名とその後ろには横田基地所属のオスプレイが着陸しているのが見えた。彼らもここへやってきたのだ。 (続く)
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