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数歩歩くと、ケリーは振り返り、俺に言った。
「今回の合同訓練はこいつの性能評価試験だったんだ。いいか、この件は最高機密だ。誰にも言うなよ。そうでなければ、自衛隊にお前の居場所がなくなるぞ」
ケリーはそう言うとオスプレイに乗り込んだ。
オスプレイはエンジンを地表に向けて噴射させて離陸した。そしてエンジンの向きを変えて南の方へ飛び去っていった。オレンジ色に染まりつつある空の中で見えなくなるまで、俺はずっとそれを見つめていた。
俺は、ヤツに二度目のKOを喰らわされた気分だった。
(了)
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