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お祖父ちゃんのお部屋には、いろんな物がいっぱい有ったね。
折り紙より、ちょっと小さな、向こうが透けて見える紙。いっぱい鶴を折ったね。鶴を、お日様にかざすと綺麗だったね。
この紙、両手でピンと張って、軽く軽ーく唇に当てて「うー」ってやると、ビリビリって震えて「う“ー」って変な音になるんだよね。あんまりやると、唇が擽ったく、なっちゃうけどね。
お口の中に、プツンって小さな何かができて、痛くてご飯を食べたく無い時は、三角帽子みたいに折った、包みをくれたね。中のお粉が酸っぱいから、ヤだって言ったら、ジュースに溶かしてくれたね。
冬に、おててがガサガサになったら、白いペトペトするのを、塗ってくれたね。ママのクリームみたいな、良い匂いじゃ無かったけど、でもガサガサが治るのは、クリームより早かったから、我慢我慢。
お口もそう。冬になって、唇がピリピリ割れて来たら、半透明のテカテカするのを、塗ってくれたね。ホントは、ママの持ってるクレヨンみたいなの、の方が良かったけど、子供はダメって言われちゃった。残念。
全然覚えて無いんだけど、お祖父ちゃんがお留守の時に、お部屋に勝手に入って、なんだか美味しそうな物を、飲んじゃったんだっけ?
全然覚えて無いんだけど、大急ぎで病院に行って、お腹の中じゅう、ジャブジャブ洗って貰ったんだって?ホントかなぁ。
その後すぐに、お祖父ちゃんのお机の周りは、柵で囲われちゃったんだよね。お部屋で遊んでも良いけど、柵の中はダメだったよね。
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