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あなたは私を愛しているの? 私はあなたを愛しているの? 隣で眠る夫の横顔を見つめる夜がくるたびに、浅野(あさの)桃華(ももか)はいつも考える。 彼女は幸福なはずだった。 安定した暮らしに愛する息子を彼に貰い、形のない幸せを与えられたはず…… それでも桃華は毎夜憂鬱だった。 「それでも私たちは……愛していないのだろうか?」 桃華は呟いた もちろん眠っている旦那はその声を聞いていない。
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