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7
シュンは母親が震え泣いていて、それが余りに違和感で放心してしまった。
だがそんな母の前に彼が立ち、優しく口角を上げた。
「シュン。」
「な、なに。」
「己ヲ鍛エルコトヲ怠ルナ?」
「…!」
シュンはロボットの言葉に目を大きく開いた。
何故ならその言葉は、シュンの父親の口癖だったからだ。
愕然と目を見開いたシュンの頭をそっと撫で、彼は続けた。
「人ヲ騙シテ傷付ケテ、ソウシテ利ヲ得ルヨウナ人間ニダケハ、絶対ニナッテハナラナイ。」
「… ……」
「オ前ハオ調子者ダガ、優シイ。
ソノ優シサハ誰カヲ笑顔ニシ、守ルタメニアルンダ。」
「……お父さ…ん?」
彼はそっと口角を上げると、シュンをしっかりと抱き締めた。
冷たいボディーは、亡くなった父親の背広を着ていた。
「愛してる。」
「…!!」
ガチャ…ン!!
二つのロボットはほぼ同時に地面に崩れた。
まるで役目を終えたかのように、壊れた。
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