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目を覚ますと、部屋の中は暗かった。
窓の光は暗闇に変わり、あたしはちょっとどころか、大分寝てしまっていた。
起き上がると隣でマサトさんが寝ている。
「マサトさん、マサトさん」
体を揺らすと「うーん」と唸るような声で寝返りをうつ。
諦めずにもう一度体を揺らすと、手を伸ばしあたしを抱き寄せた。
「うわあ」
「もーちょい寝てようぜ……」
「駄目ですよ。もう外暗いですし」
「ええぇぇ……っこいしょ」
のっそりと上半身を起こすとあたしをじっと見つめる。
「?」とそのまま見つめていると、軽くちゅっと口付けた。
「晩飯、どっかで食いに行くか?」
「えぇ……そんな、昼も外食でしたし、夜も外食なんて贅沢すぎません?」
「ってもなぁ……。普段料理なんてしねーし、冷蔵庫の中、酒しかないけど?」
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