9話

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ここで遠慮するとマサトさん怒るから、言葉に従ってお風呂の準備をする。 きっとマサトさんのことだから、既にお湯が溜まっているだろうと確認したら、やっぱりお湯が入っていた。 マサトさんはあたしを甘やかし過ぎてる。 お風呂に浸かると、ほっと体の力が抜けた。 ここ数日、お風呂に浸かることなくシャワーで済ませていたから、久々の湯船は気持ちいいや。 明日……どこに行くんだろう。 マサトさんに行き先教えてもらってないし、聞いても有耶無耶にするんだよね。 ちょっとだけビビっている。 雰囲気的に旅行とか、そういう楽しい感じじゃなさそうだしな。 「マサトさん、お先でした」 「ちゃんと髪乾かしたか?」 「はい、ばっちりです」 「どれどれ」 ソファから立ち上がり、あたしの髪の毛に触れる。 か、お、が……近い!
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