Operation Ⅱ

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Operation Ⅱ

 国防長官は、立ち上がり紙片を大統領に見せた。 「大統領閣下、アニアック国から我が国に対する、宣戦布告(せんせんふこく)の時間が分かりました。本日11時30分であります。たった今、諜報部員からの信頼うる報告を受け取りました」 「敵国は、恐らく宣戦布告と同時に攻撃を始めるだろうな……」  大統領は、座ったまま指を組んだ。 「はい。AIのシミュレーションによると、まず敵国の大陸間弾道(たいりくかんだんどう)ミサイルが我が国に向けて発射されます。迎撃(げいげき)は可能ですが、どこに向けて何発発射されるのか特定しなければなりません」 「AIでは、わからないのか……」 「回答は得ているのですが、余りにもケースが多すぎて、特定しかねるのです」 「そのすべてのケースには対応できないのかね」 「はい。いかんせんあらゆるケースを想定しているので、その全てには対応しかねます。しかし、ただ今情報管理チームが、敵国からの攻撃目標を調べるべくオペレーション中であります」 「どうやって調べるのだ?」
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