1章ー2

2/2
前へ
/37ページ
次へ
 好きなキャラクターが勉強頑張ってと応援されているみたいで、モチベーションになっていた。 「あれ、買って貰ったばっかなんだよね……」  羽留奈は「ママになんて言おう」と考える。  安藤先生に授業に関係ないからとかふさわしくないからって没収されたなんて聞いたら、ママどう思うだろう?  私だけじゃなくて、クラスの半分以上だし。    マジであの先生無理! 「今度から無地じゃないとダメってことだよね? 買い直しじゃん。みんな買い直しじゃん?」  汐音は安藤のやり方に少し鼻で笑う。 「しおちゃんは没収されなかったけど、こっちは一大事なんだよ。だって、買い直ししに行かないとだめじゃん」  無地の下敷きなんて、もう3年生になってから、使ってないし、捨てちゃったよ。  多分他の子もそうだろうし。  明日まで間に合う訳ないよ。ママもパパも忙しいから。  考えるだけで頭痛くなる。  「明日学校行きたくないや」 「私もー。それでさ、今日空いてる? 先生のこと忘れるぐらい遊ぼう!」  羽留奈は「うん。ランドセル置いたら、そっち行く」と即答した。  マンションの前のエレベーターで、それぞれの家の階で分かれた。
/37ページ

最初のコメントを投稿しよう!

13人が本棚に入れています
本棚に追加