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【0.6】 勘違い!
「お!!! 何だ!? このオオカミの群れは……?」
鎧を身にまとい背中に大きな大剣を背負った男が、現れた。
僕は、その男に助けを求めた。
「……あの〜…………申し訳ないのですが、助けては貰えないでしょうか」
そして、その男は僕に気づくと……
「おお! ビックリしたー!!!
人が居たのか……
そのせいで、コイツらが騒いでいたのか___」
オオカミは、鎧の男を警戒して臨戦態勢をとっていた。
「坊主! そんな所で、何をやってるんだ?」
「実は、薬草を探しに来てオオカミに襲われたので木にしがみついて居るのです。
ですので、助けては貰えないでしょうか……」
「それは、いいが……
坊主! 子供1人で森に入っては行けないと教わらなかったのか?」
「はい! それは、教わりましたが……
何せ、祖母が病気な物で……
てかッ! そんな事より! オオカミは大丈夫なのですか!?」
「おお! 忘れてた……
まぁ、すぐに終わりにするよ」
そう言うと、臨戦態勢を整えたオオカミ達が鎧の男に襲いかかった!!!
ガルルルゥーーー!!!
鎧の男は、大剣を素早く抜くとオオカミを薙ぎ払った……
ドサッ! ドサッ!!!
オオカミ達は、鳴く暇もなく地面に横たわる屍と化した……
そして、数匹のオオカミが逃げようと
するのを見ると……
「ファイヤーボルトーーー!!!」
手から凄まじい炎が飛び出すと……
残りのオオカミ達を焼き払った!!!
僕は、驚き! 木から滑り落ちた。
「……お……おじさん…………今のは……?」
「……あ"ぁ! おじさん!?
俺は、おじさんじゃねーよ! おにーさんだろ!!!
助けてやったのに、ふざけた坊主だ!!!」
「いや……そんな事は、どうでもいい!!!
今のは!? 魔法???」
鎧の男は、文句を言いながら答えてくれた。
「そうだよ! 魔法だよ!!!
何だ!? 坊主は、魔法を見た事ねーのか?
珍しいな!」
……僕は、いろいろと思い返した。
確かに、疑わしい事は沢山あった。
村には……
テレビもねぇ! ラジオもねぇ!
車もまったく走ってねぇ!!!
しかし、世界には
こんな国もあるかと思っていた……
けれど! 多分!! 違う!!!
ここは、異世界だ!!!
アニメで見た事がある。
異世界に僕は、転生してしまった……
僕は、その真実を目の当たりして
鎧のおじさんがブツブツ……文句を言っていたが、まったく聞こえて来なかった!
それだけ、衝撃的な事実を突きつけられたのだ!!!
気がつくのに5年もかかるとは、自分でもビックリだ!!!
しかし、気づくと説明がつく……納得する事も沢山あった。
お爺さんやお婆さんが、火を使う際に使っていた赤い宝石はライターやマッチではなく
魔法……
僕が、意識を外に向けていると……
「……おーい! 大丈夫か!? ガシュ!」
「いきなり! 走りやがって!!! 置いて行くんじゃーね!!!」
「おお! わりー……わりー!!! なんか胸騒ぎがしてよ!」
「……で!? このガキは、何だ?」
「ああ……この坊主が、オオカミの群れに襲われてたから助けて、やったんだ!!!」
「へぇ〜……
所で、このガキは!? 何かの術にでもかかっているのか……?」
「……いや! オオカミしか居なかったから術には、かかってないとは思うが……
俺が助けてから……ずっと、こんな感じなんだよ」
「……それは、それは…………どうしたものですかね……」
すると!
「おい! ガキ……ガキ!!!」
バチーンッ!!!
僕は、ビンタをされたので!
ほっぺたを抑えた……
「……痛い! …………いきなり何をするんですか!!!」
僕が、意識を取り戻すと……
鎧を来た大人が、3人に増えていた。
助けてくれた鎧の男に、もっと重そうな鎧を着た男、それに……
僕をビンタした! 口の悪い女の人……
僕は、3人に改めてお礼を言うと
その後……いろいろと質問をした。
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