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私と妹が初めて関係を持ったのは、妹が9歳、私が13歳の夏でした。
そのころ父は仕事で朝早くから夜遅くまで家をあけており、母は親の介護で遠くの実家に行っていました。
夏休みでしたが私はなんの楽しみもなく、毎日、妹の世話をして過ごしていたのです。
けれども特に不満というわけではなく、妹を可愛がっていましたし、妹も私によくなついてくれていました。
中学生になったばかりの私を困らせていたのは、子どもの世話ではなく、私自身のこと。
今考えれば、ちょうどそんな年齢だったのでしょう。女性とセックスがしてみたくてたまらなかったのです。
やがて、私は気づきました。
妹もまた、女であるということに。
―― 無理やりにしたわけではありません。
ちゃんと、お願いしました。
妹は不思議そうな顔で私を見ていました。
「それって、お兄ちゃんが、あたしのことを好きだから? 」
「うん」
「じゃあ、したら、ずっと一緒にいてくれる? 」
「うん、ずっと一緒にいる」
たいして深く考えもせず、私は約束しました。
妹の年齢にしては幼いことを言う、とちらりと思いました。
けれども、そんな約束はやがて無効になるだろうと、私はたかをくくっていたのです。
妹もやがて大人になって、世の中の常識をわかるようになるはずだ、と。
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