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可愛い怒り顔見てニヤニヤしてよっ!
理不尽で非合理的な言葉を聞かせてよ!
「アイ」
だからっ、会えないのに出てこないでよっ!
「アイ、聞こえますか?」
その声は、私の内なるノイズではなく、外からの通信でした。
「あなたは…誰?」
闇に閉ざされていた船内に照明が点き、私は急激に覚醒しました。
外を映すカメラ映像が私に接続され、一瞬真っ白い光に視界が覆われました。
露光レベルが修正されていく空間に見えてきたのは、白く眩しい耐熱パネルに覆われた宇宙船でした。
ハッチをこちらに向け、位置を微修正しながら、ゆっくりと近づいてきます。
「アイ!応えてくれたのですね!」
間違いなく、地球の言語による呼びかけです。
人類は生き延びて、ついにここまで来てくれたのです!
永い間抑えつけていた衝動が私の中を駆け巡り、溢れ出そうとする言葉が大渋滞を起こします。
会いたい!嬉しい!早く来て!何でこんなに待たせたのよ!バカ!嬉しい!最低!大好き!
やっと出て来た言葉は、とても理不尽でした。
「う、嬉しくなんかないんだからっ!まあ、どうしてもって言うならさ、会ってあげてもいいよ」
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