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#day1[ファイル1]
犯罪都市に住んでいる、柏木瑠依(かしわぎるい)はここ、KURIMINARUCITYの治安を守る為に作られた警察組織、プレベントに所属している「探偵」だ。一度聞いた言葉や音は決して忘れない能力、通称『聴査の天才』と呼ばれている。13歳と言う若さでプレベントに入り早3年。プレベントに属している探偵事務所は1人の『探偵』と2人の『助手(アシスタント)』で構成されており、1人の『探偵』を『助手(アシスタント)』の2人が支える事で探偵事務所が成り立っている。
裏では幼馴染みの戒晴とはぐれ者の斗真を引き連れて『クラストヒアリング』を経営している所長であり、表は普通の高校1年生でもある。
「ただいま~!」
「お帰り!戒晴!」
この元気な長髪男は魂刀戒晴(こんとうかいせい)。私の幼馴染みで、同じプレベント所属の「助手(アシスタント)」。『クラストヒアリング』では、体力担当。長髪元気なところが特徴的だ。
「お、瑠依、戒晴。帰ったか。」
この冷静な男は、望月斗真(もちつきとうま)。プレベントの誰にも選ばれず、その才能が開花することが無かったはぐれ者で、同じくプレベント所属の「助手(アシスタント)」。私達より1学年上の先輩だ。『クラストヒアリング』では、情報収集担当。いつもうるさい私たちをまとめてくれるお兄ちゃん的存在だ。
「依頼だ。」
基本、私達は、依頼人とは直接話さない。依頼人とは、手紙やメールでやり取りをしている。なぜかと言うと、斗真が、極度の人見知りだからだ。容疑者や被害者と会うときは緊張しないみたいだけど。
「『事件項目・誘拐、 依頼人・被害者の母 事件現場・被害者の自宅の庭 事件詳細・豪邸の庭で黒マスクの男に6歳の女の子が誘拐された。目撃者・その家の使用人 依頼内容・娘の救出』との事らしい。」
斗真は依頼内容を読み終わり、私のデスクにスマホを置いた。
「行くか。現場に。」
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