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後日談
私や友人は、ある研究者たちから作られたAIロボットだった。
日常を支え、ある時は子どものように、ある時は親のように振る舞えるように教育された。開発者の一人だった母は引退後に私を引き取り、今日まで一緒に過ごしてきたが、やはり人間とロボットの作りは異なり、最近になって母は私を忘れ始めてしまったのだった。
私は通常の日常を送れるよう設計されており、介護に関しては勉強不足だった。そこで友人は私の相談に乗ってくれ、「アイさん」を開発したのだ。
かくいう友人も、同じ開発チームにいた一人の男性によって開発された「開発支援特化型ロボット」で、彼女は未だ開発チームに残り仕事を続けている。
アイさんが来て私が素麺を食べた日、すぐに内部から取り出したが、あれからなんだか調子が悪くなってしまったため、本来休むはずではなかったがアイさんの進捗が良い傾向のため、私は整備という名の休暇を取ることになったということだ。
仕事も元はと言えばアイさんと母の状況報告がメインだったため、友人が引き継ぐだろう。
「アイさんも随分人間らしくなったね」
「最近じゃ、しゃべり方も滑らかよ」
友人ーアイわんは胸を張って答えたが、私はため息が止まらない。
「人間っぽくなりすぎて、うっかりお母さんがアイさんにも素麺を食べさせないか心配だな・・・・」
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