白石ひめかの場合(2)

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「私、ひめかさんの顔も、性格も、とにかく存在すべてが大好きなんです。 だからこそあんなしょうもない人たちになんか負けないでほしい。 ひめかさんは私の一番の憧れの人だから。」 また涙が溢れてきそうだった。 私なんかに憧れてくれているなんて。素直に嬉しかった。 そして、私が今アイドルを引退しようと考えていることを告白した。 彼女はやはりすごく驚いていた。 それでも彼女は 「ひめかさんなら何でもできます!私どこまでもついていきますから。」 と応援してくれた。 そして...、   「いつも応援してくださる皆様へ この度、わたくし白石ひめかはアイドルを卒業いたします。 じっくり時間をかけて決めたことなのですが、急な発表で驚かせてしまって申し訳ありません。 これまで長い間、たくさんの声援で支えて下さり本当にありがとうございました。 「アイドルに向いていない」と公言していた私がアイドルとしてかけがえのない時間を過ごすことができたのは応援してくれた皆様のおかげです。 今後は、何らかの形で芸能界でのお仕事を続けていきたいと考えています。 残り1日1日を大切に、アイドル最後の日まで全力で頑張りますので、宜しくお願い致します。  白石ひめか」 私は、アイドルを引退することを発表した。 でも、芸能界を引退することはしなかった。 もう一度、この場所で一からやり直してみたかったからだ。 今度は見返したいってだけじゃない。 やっぱり、この仕事が好きだから。
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