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「ところで、お前はどこにいたんだ?」
「お前、お前って……アッパーって呼んでよ。ぼくはね、家電量販店の特設会場にいたんだ。お客さんみんなが、可愛い!って言ってくれて握手したり、ジャンケンしたり、ハグされたりして、みんな笑顔になってくれたんだよ」
「ふ〜ん。オレはあの高級なエグゼクティブマンションの案内係をしてたんだ」
「へ〜あの、お金持ちの人が暮らすマンションの!でも、その割にエグゼくんて、言葉遣いが悪くない?」
「オーナーがお客の前だけ敬語であとはこんな話し言葉だったから、それを学習しただけだよ」
ぼくたちアッパーは感情をもつ人型ロボットだから、悲しかったり、怒ったり、嬉しかったり、色々な場面を学習して感情が豊かになっていくんだよ。
ぼくはいつもお客さんと触れ合って楽しかったからこんな感じになったんだ。
エグゼくんはあんまり幸せじゃなかったのかな?
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