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ん、ん……何だか良く寝ていたみたいだけど……。
「起きたか?」
ぼくは急に声をかけられてビックリした。
「えっ?君は誰?」
「なんだよ〜それはこっちのセリフだよ。まぁ、電源を入れたんだから、目が覚めて当然だけどな」
「オレはアッパーの、名前はエグゼクティブから取ってエグゼ」
ぼくと同じ人型ロボットのアッパーだったけれどぼくとは、かなり違う感じがした。
「ぼくには、特に名前はなくて、ぼくアッパーだよ!ってみんなに言ってた」
「ふ〜ん。ここは中古のアッパーが保管されている倉庫なんだ。これからお客さんが来るから、管理人が電源を入れたってわけだ」
「中古?ぼく、売られちゃうの?」
「バッカだな!買ってもらってまた活躍したいだろ。早くここから出たいに決まってるだろが!」
「うん……それはそうだけど…….ぼく、前のオーナーさんに会いたいな」
「お前はおめでたい奴だな。その大好きなオーナーさんにお前は捨てられたんだぞ」
「そんなことないよ!」
ぼくは信じない。信じたくなかった。
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