第1話(宮原早希)

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そしてあの事件が起きた。都内にあるとある民家の1室。蝉が煩く泣き喚くその部屋で藤堂啓介という1人の男性が無惨な遺体となって発見された。この家の家主である藤堂啓介は東大の助教授を勤めた事がある程の人物で周囲からの評判も高かった。 彼の身体には致命傷となる刺し傷が深く刻まれており微かだがコロンの様な匂いがした。 また…遺体の頭部は切断されており…啓介の遺体には凌辱したような形跡があった。そして壁には血で書かれた謎の文字が刻まれており…こう記されていた。  κbτoαa βbπaξU  νbτoκb゛τo  ιa−υb−χUμaεUτoεe. υbθb  ιa゛  γoοeσU θbφaγoξo σUρaφaκbβa κb (ζU)νeβbξU BundEaston yψoνb 7:16 そう刻まれた文字は何処の文字かもわからない配列で並べられておりまるで暗号文の様だった。警察は当初…外国人の犯行を疑ったが付近の防犯カメラにはそれらしい人物は居なかった。 だが不自然な事が1つだけあった。7月12日の午前10時半~13時までの約数時間分の映像が…不自然に消去されていたのである。 果たして(BundEaston)とは何者なのか? 後に犯人と対峙する事になる…宮原早希はこの頃…まだ…何も知らなかった。あの時送った何気ないメールが…あのゲームへと繋がる。惨劇の舞台へと変わる事に…。そして彼女の友達である久藤沙苗はこの日を境に消息を絶ったのである。
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