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数日後…宮原早希はとある探偵事務所の前に立っていた。日も暗く鬱蒼としていたそのタイミングでカラスの声だけが宮原の耳にやけに響いた。
??「姉ちゃん?何してんだよ?うちの事務所の前で?」
早希「えっあっいや!!?な、なんでも」
??「何でもって事ぁねぇだろ!!?何か話したい事があってうちに来たんだろ?とにかく入んなよ!!」青年はそう言うと…宮原の手を掴むと強引に事務所の中へ入る。数秒後…ガチャっという音が響き…20代前半ぐらいの女性が宮原に小さくお辞儀をする。
??「須藤さん?この人お客っ!!!?部屋に案内して!!?」
須藤「かしこまりました!!!?ささっこちらへどーぞ!!!?」須藤と言われた女性は…宮原を別室へと誘導する。宮原は言われるがまま…部屋の中へ入り…少し神妙な面持ちになる。
早希「心の声(はぁ思ってた展開とはちょっと違ったけど…とりあえず中に入れた。)」
早希「心の声(とっ!!?とにかく…沙苗の事話さなきゃ!!!?)」
数分後…ドクンっドクンっという鼓動の音が高まる中でガチャっという音が部屋に響き渡り30代半ばぐらいの女性が宮原に話し掛ける。
?「本日は我が探偵社にお越し頂き誠にありがとうございます!!!?」
?「私はこの探偵社で探偵をしております…二条永遠と申します」そう名乗った女性は宮原に1枚の名刺を見せて…椅子に座る。
永遠「本日は何用でしょうか?」
早希「あっえとその…!!!?実は…」宮原は少し戸惑いながらもそう言うと…事のあらましについて話し始める。数十分後…宮原の話しを聞き終えた二条は「なるほど」と呟くと…お茶をひとくち口に含む。
永遠「つまり…人探し?という事ですね?」
早希「はいっ!!!?なんの前触れもなく突然居なくなった友人を探して欲しいんッです!!!?」
永遠「かしこまりました!!!?ではこちらの書類に目を通して…必要事項を記入して下さい」二条はそう言うと…契約内容などの様々な説明が書かれた何枚かの書類を宮原に見せて書くように促す。それを見た宮原は納得した様な顔で…書類に必要事項を記入していく。
そして…書類に一通りの事を書き終えた宮原は二条にそれを手渡す。
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