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「雅也君は先に帰っておばさんたちを安心させてあげて。私も渉さんが戻って落ち着いたら、また明日にでも行かせてもらうから」 雅也君はまだ納得がいっていない様子だったが、明日、うちと雅也君の家族で食事をするという約束をすると、その準備をしておくと言ってくれ、今日のところは一人で帰ってくれることになった。 雅也君はお昼頃まで家でゆっくりした後、私の部屋を出た。 相変らず雅也君の腰は重かったけれど、家にいる間もおばさんからいつ帰ってくるのかと連絡が入り、なかなか応答しない雅也君に代わって私がおばさんと話したくらいだ。 おばさんたちが…待っていないわけがない。 最後には「早く帰りなさい!」と叱るようにして、雅也君を送り出したのだった。
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