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渉さんからの連絡を待ちながらそれからの時間を落ち着かないまま過ごし、15時を過ぎた頃、 ずっと気にしていたスマホが鳴った。 飛びつくように電話を手にしたけれど、表示されていたのは雅也君の名前だった。 落胆したわけじゃない。 渉さんからの連絡がないということは、それ以上のトラブルにはなっていないということだと自分を納得させた。 雅也君も無事に向こうに着いたということだ。 「もしもし」 自分の気持ちを落ち着かせて電話に出ると、耳に飛び込んできた声が落ち着きを失っていた。 『望愛! すぐ来られるか!? おばさんが大変なんだ』 「え? え? どうしたの!? お母さんが!? 何があったの!?」 『おばさん、すごい熱で―――。とりあえず、俺はすぐ病院に連れていくから、望愛もすぐに帰ってこい。もしかしたら入院になるかもしれないし』 詳しい事情を聞く前に電話は慌ただしく切られてしまった。 お母さんが… すごい熱…。 病院…。 入院になるかも…? 行かなきゃ―――。
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