☆妻、妙(つま、たえ)るのをやめました☆

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重い足取りで会社に行くとなんとなくざわついている。 俺が「おはよう」と挨拶をすると、気の抜けたような返事が返ってくる。 まったくたるんでる。 と、思いながら席に向かいデスクの上をみると 俺とうらたんが抱き合っている写真が印刷されて置かれていた。 そこには付箋がつけてあり部長に連絡するようにと書いてある。 ミーティングルームに行くと、部長宛てに妙からメールがあったと言われ、うらたんとの関係を正直に話をした。 多分俺は降格になるだろう。 そのあとうらたんも呼ばれていたのか部屋にはいってくるなり泣いていた。 うらたんはそのまま注意のみとなった。 ちらちらと見る視線、ひそひそとささやく声がすべて俺のことのように感じられて居心地の悪い一日をすごした。 家に向かう足も重い。 すでに、俺の両親も含めて全員が集まっていた。 妙は知らないうちにカメラを設置していて、俺の暴力も浮気もすべて証拠を撮っていた。 さらに、うらたんにプレゼントしたものもすべて把握していた。 そのプレゼントはうらたんがもう売ってしまっていた。 軽い遊びのつもりだった。 妙と離婚なんかするつもりはなかった。 だけど、もう俺はなにも言える立場ではなくなっていた。 去っていく時、妙が「そんなに私のこと嫌いだった?」と言った。 そんなわけない、嫌いだったことなんて一度もない。 俺は本当に「一生添い遂げるなら妙しかいないと今も思ってる」 財産分与をして、慰謝料の300万を支払うには少し足りず、両親から借りた。 課長から主任にまで降格し、部屋は単身用の小さい部屋に引越しをした。 転職もままならず、両親から借りた慰謝料と引越し費用を返すためこの会社に勤め続けることにした。 佐伯麗はまわりの目に耐えられず、会社をやめていった。 もう二度と連絡を取ることはないと思っていたが、佐伯麗から俺の子供が出来たと連絡がきた。 いつか、誰かとまた結婚することがあったら、二度とこんなことをしないと誓おう。
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