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やっぱり?
霊感は全くない私ですが、もしかするとスゴく強力な守護霊さんみたいな方が憑いてくれているのかな、と感じることは多々あります。
新居を決める時も(ここは何か気持ち悪いな…)とか感じる部屋が何個かありました。
別に何かが見える訳でもないので、何か嫌な感じがする、気味が悪い、といった程度でうまく説明が出来ません。
旦那さんはなぜか何の疑問もなく、「じゃあ止めとこ、何かおるんかも知れん」と私の発言を鵜呑みにします。
一回だけハッキリと此処は絶対ダメなのかな?と思ったことがありました。
小学校からの友達が大学で演劇サークルに入っていて、神戸のある劇場でお芝居をやるから観に来て欲しいと言って来ました。
「行きたい、行きたい!」
とノリノリで観劇に行ったのですが、コレが結構不思議な体験でした。
神戸は坂が多い街です。北野にあったその劇場までかなりの坂を登りました。
それほど急とは思えない坂でしたが、後ろから誰かに引っ張られているような気がするぐらい足も身体も重くて、もういっそ四つ脚で登ろかな……と思ったぐらいでした。
はあはあ言いながら会場に到着し席に着きました。
その時は別に何ともなかったのに、舞台が始まって後半ぐらいになってくると、肩甲骨が引っ付くぐらい背中がゾッとしてきました。クライマックスはもう有り得ないぐらいゾワゾワして、今もお芝居の内容を思い出せません。
カーテンコールで拍手したあと、一目散に飛び出しました。出口で演者さん達が挨拶しています。友達に「良かったよー じゃあ」
と返事も聞かずに言い捨てて一番に劇場を出ました。
帰りの坂道は、行きとは違って押される様に早足で駆け降りました。
その後友達から電話があって、
「やっぱり?見えた?」
と聞かれました。
どうやら曰く付きの劇場で、その友達は何度も怖い思いをしていたそうです。劇場までの坂道でも同じで、ここには書きませんがバッチリ「ほん怖」系の話をしてくれました。
私は何も見えませんでした。
でも誰か私の後ろに居てくれる方達が、私を引っ張ったり押したりしてくれたのは、思い込みかも知れませんが感じました。
その様子を想像するとちょっとコミカルでもあり、有り難くもあり、ありがとうございますと心の中で伝えました。
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