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まえがき (500文字:全1ページ)
僕は小さな店を切り盛りしている自営業者です。その職業柄というべきか、年間約七百人のお客さんと言葉を交わします。会話の内容は人それぞれですが、なかには奇妙な体験談を話す方もいらっしゃいます。いわゆる怪談話というやつです。
その怪談話を収集しておよそ十五年になります。
拙い文章ではありますがそれを文字に書き起こし、実話怪談集として一話ずつ公開しているのが、本作『実話怪談集 境界』になります。
全部で五十話程度になる予定です。
基本的に一話完結であり、各話に繋がりもありません。一話目から順番に読んでもらっても構いませんし、気になった話だけ読んでもらっても構いません。お好きなように、ご自由に読み進めてくださればと思います。
エブリスタとアルファポリスで公開していますが、遅筆なので毎日更新というのは難しいです。二、三日に一話を目指してがんばっていますので(最近は一週間~十日おきになっていますが)、それを了承していただけると幸いです。
なお、本作は実話怪談を基本としていますが、個人情報保護や身バレを考慮して、登場人物の人となりや話の背景を少し改変してあります。また、文章のテンポやリズムを整えるために、あるいは内容をわかりやすくするために、あえて脚色を加えた部分もあります。
ですが、話の根幹である奇妙な現象には、なるべく手を加えないようにしました。
※作中に出てくる個人名や団体名はすべて仮名です。同名の個人や団体が実在していたとしても、本作とはいっさい関係がありません。
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