27楽しいLIMEと嫌な噂

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27楽しいLIMEと嫌な噂

 後夜祭のあと、奏多に駅まで送ってもらって。改札で手を振ってお別れした。  ふわふわした気分で家に帰り、すぐにLIMEを送る。だって彼女だから! いつ送ってもいいよね?  そしたらすぐに返事が返ってきた。今、坂口くんと一緒にいるって。またあとでLIMEしてくれるみたいだから、先に奈津たちとのグループLIMEに報告した。 「やったね、おめでとうー!」 「長かったね、ここまで〜」 「でもようやく彼氏彼女やね♪」  みんなに祝福されてくすぐったいけど嬉しい。そしてもう一つ大ニュースが。 「私も、告白して上手くいきましたぁー!」  えー、ホント? 奈津おめでとう! と私も含めてみんな大騒ぎ。 「フォークダンスで踊った時にね、二人で抜けん? って言ったんよ。で、『付き合って』って言ったら『ええよ』って」 「やるやん奈津〜、頑張ったね」 「緒方くんも奈津のこと好きやったんやね〜」  女子のトークはいつまでも終わらない。いっぱい笑いながら話していたら、奏多からLIMEが来た。坂口くん、帰ったのかな? 「ごめん、ちょっと抜けるね」 「おっ? さては山岸くんだな」 「当たり」 「いいよいいよ、ごゆっくり〜」  早速、奏多とのトークを開く。 「お疲れ様!」 「お疲れ。有紗、もうご飯食べたん?」 「食べたよ〜。今ね、奈津たちとLIMEしてた」  そんな会話から始まり、いろんなことを話した。まずは最短でデートできそうな日の打ち合わせ。奏多は部活があるし、私も塾があるからちゃんと擦り合わせしておかないといけないのだ。 「じゃあ再来週の日曜午後にね」 「ん。楽しみにしてる」  今日は体育祭で疲れているというのに、明日も明後日も練習試合があるんだそうだ。10月に新人戦があるから、今はできるだけ試合数をこなすらしい。 (新人戦、観に行こう……差し入れ、何がいいか考えておかなきゃ)
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