第4話(BL特有シーン・回避可)

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第4話(BL特有シーン・回避可)

 躰の中心を掴まれ、ゆるゆると扱かれる。リョウの白い顔が近づいてきて茎に舌を這わされた。先端に舌先を差し込むように舐められてマユキは僅か吐息を荒くする。幾らも経たずに透明の蜜が溢れ出しピチャピチャと音を立てて舐め取られた。 「うっ、くっ……」 「すごい、マユキ……こんなにしてる」  リョウの手と舌で育てられ、いつしかマユキは熱く太く硬く勃ち上がらせていた。滾ったそれをリョウはためらいなく口に咥え込む。太い茎に舌を巻き付けられ、赤い唇で扱かれてマユキの思考は一瞬で白熱した。  耳を塞がれたように世界が遠ざかったような気さえする。全てがリョウの巧みな舌づかいに支配されていた。 「んっ……あっ……く」  あられもない喘ぎを洩らしてしまいそうで、マユキは喉の奥で呻きを押し殺す。見下ろせば脚の間で美女と見紛うほどのリョウが太く硬いものを口いっぱいに頬張っているのだ。  淫ら極まりない光景に視覚的にもマユキは追い詰められる。気を抜けば腰を突き上げてしまいそうで、リョウの薄い肩に両手をかけて何とか堪えた。 「うっく、ああっ……くっ――」 「んっ……ぅうん、っん……んんっ」  己の行為に酔ったリョウが鼻にかかった喘ぎを洩らし始める。自らの喉を突かんばかりに口で攻め立てているが、扱く手は酷く愛しげで堪らずマユキは声を上げた。 「あっふ……リョウ……くっ、ああっ!」 「んんぅ、ん……んんっ……っん!」 「くうっ……だめだ、リョウ……もう、あ、あうっ!」  自分でも思いも寄らぬ喘ぎを洩らしながら、とうとうマユキはリョウの口の中で爆ぜさせてしまう。幾度もビクビクと痙攣させて放ったものをリョウはそのまま嚥下した。口を離し、扱いて滲んだものまでピンクの舌で舐め取る。 「……くっ、すまん」 「何で謝るの? それよりマユキ、貴方まだ……?」  笑みを含んだ透明感のある瞳に見上げられ、白い指で弾かれたマユキのものは、一度放ってなお屹立したままだった。そして湯船に浸かったリョウも躰の中心を成長させている。 「ねえ、まだ欲しいんじゃないの?」 「男なんか要らねぇよ」  突き放した物言いにリョウは目に見えて消沈した。やや俯いた目のふちを赤くしている。 「……なんて、言ってられっかよ! 来い!」  細い手首を握って立たせると湯船から上がらせ突き飛ばすようにして壁に手をつかせた。片腕で細い腰を抱き、もう片手で髪を除けるとうなじに舌を這わせる。薄い肩まで何度も舐めねぶり唇を押しつけてきつく吸い上げては自分の証しを刻み込んだ。 「んっ……んんっ……はぁん!」 「チクショウ、色っぽいな」  湯に浸かって上気した肌はきめ細かく、仰け反らせた白い喉が妖しいまでの色香を感じさせた。舌で攻めつつ背後から胸の小さな尖りを嬲ると、堪らなくなったようにリョウは細い腰を揺らしてマユキに押しつける。  マユキの側はともかくリョウは本当にマユキに対し、想い焦がれていることを思わせる仕草だった。 「俺のことを何処で知った?」 「はぅん……本部でポラ、写真を見せられて……すごく素敵で」 「写真一枚で四十世紀も過去までやってきたのか?」  幾度も頷きながら淫らに腰を揺らしつつリョウは甘い喘ぎを洩らす。その間もマユキは攻めを緩めず白い躰に余す処なく手を這わせてゆく。成長したリョウのものからは止めどなく透明の蜜が溢れ床に滴るまでとなっていた。 「本当に細いな。未来はみんな、こんなのか?」 「僕は……んっ、体質で……あぅん、マユキ……お願い」 「何を『お願い』なんだ?」 「んっ、ふ……意地悪、しないで……あっふ!」  薄い肩を掴んでこちらを向かせ唇を奪って舌を絡ませる。届く限りを舐め回し唾液を何度も吸い上げた。リョウの舌先を甘く噛んでからマユキはまた壁に両手をつかせる。そして跪くと自分の右手指を口に含んでたっぷりの唾液で濡らし、リョウの後ろを探った。難なく探り当てた窄まりに濡れた中指を挿し込む。 「んんっ……あっ、ふ……はぅんっ!」 「いい声だな、リョウ……俺の指がそんなに気持ちいいか?」 「そんな……あっ、ああんっ!」  男としたことがなくても抱き方の知識くらいはあった。マユキは届く限りの奥まで達した指をゆっくりと動かして狭い入り口をほぐし、馴らしてゆく。徐々に指を増やすたびにリョウの甘い声がトーンを上げ、それはマユキにも疼きを溜めさせた。 「あっ……そんなに、したら……もう――」 「一度、これでいっとくか?」 「はぁん……嫌だよ、マユキと一緒がいい……あぅん」  慣れない指づかいにも敏感すぎるほど反応する躰にマユキはいつしか夢中になっていた。存分に指で甘く鳴かせたのち、リョウの体内から淫らな水音がし始めたのを知って全ての指を抜く。抱けば腕が余ってしまうほど細い腰が快感の途切れたことに不満を訴えて揺れ動いた。そこにマユキは己の張り詰めたものをあてがう。 「言っとくが初めてだからな。どうなっても知らねぇぞ」 「ん、いいからして。挿れて」  肩越しに振り返ったリョウの目には情欲が湛えられ、涙が零れそうなほど潤んでいた。それを見た途端、マユキは理性をとばす。先端のぬめりを僅かに塗り込めるように動かすと、リョウの呼吸も計らずに腰を突き上げ、細い躰を思い切り貫いていた。 「ああっ……あっ、あっ……ああんっ!」 「くっ、あ……きつ、い」  それでも経験のあるらしいリョウは力を抜いてくれているらしい。だがそこはマユキにとって馴らしたのが嘘のようにきつかった。お蔭でいきなり達してしまいそうになり奥歯を噛み締めて昂ぶりをやり過ごす。  そうしてやや冷静になり気づけば根元までリョウに身を埋めていて、密着したリョウが苦しげに浅く不規則な呼吸を繰り返していた。 「痛い、苦しいか?」 「少し苦し……いいから、動いて……突いて。思い切りして」 「じゃあ、するぞ。いいな?」  言うなりマユキは腰を引いて太いものを引き抜くと、離れてしまう寸前で思い切り突き上げた。途端に眩暈がするほどの快感が湧く。温かで柔らかくもきつい粘膜を幾度も擦り上げては切っ先で掻き回した。  リョウも苦しさが融けたのか甘く高い喘ぎを響かせている。 「はぁんっ……いい、すごい、マユキ……ああんっ!」 「俺もだ、リョウ……すっげぇいい、リョウ!」 「マユキが熱い……太い、硬いよ……あっふ、はうんっ!」  力強いマユキの律動に合わせてリョウも細い腰を前後させていた。細くともしなやかな背筋の躍動が見惚れるほどに美しく、堪らなくなったマユキは腰のスライドを更に速める。もはや躰同士を叩き付けるような勢いについてこられず、リョウは壁に爪を立てて堪えるだけで必死のようだった。 「マユキ、マユキ、もうだめ――」 「リョウ……俺も一緒に、お前の中でいくぞ」  充血した粘膜を掻き回しながらマユキはリョウの片脚を持ち上げる。それで更に繋がりが深くなった。リョウはもう喘ぐというより悲鳴の如く叫んでいる。 「ああっ、マユキ……お願い、早く……はうっ!」 「あっ、く……リョウ……くっ!」  二人は同時に達した。マユキはリョウの奥深くを熱く濃いものでずぶ濡れにし、リョウはぱたぱたとバスルームの壁に白濁をぶつける。身を震わせて放って数秒、リョウがその場に頽れた。  反射的にマユキは手を差し伸べ、細い手首を掴む。それで何処かに身を打ち付けるのは免れたが、細い躰が冷え切ってしまっているのに気づいた。
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