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私の詩人
何でも貫いて
血が噴き出すくらいじゃなきゃ
胸を殴って
覚醒を削り鈍く丸い痛みで
戦車のタイヤと化す幾億の心が
退屈は敵であると定義
センセーショナルでなきゃ
生きてること忘れちゃいそう
拍手喝采のボタン探して
苦手な液晶に身を投げた少年
カーテン開けていい?
手を繋がなくていい
外へ行こう
書は捨てず
持って出よう
だって君を守る文字がそこには
詰まっているんでしょう?
私の詩人に風を教えて
揺れる髪を追いかける
あがる息で頬にさす赤
怖くない場所へ案内をするからねって
ゆっくり順番ねって
いつか一人でも自由に
どこへでも行ける人になったら
私に甘えた既存の言葉も
様変わりしてさ
違う誰かに笑うのだろう
本物を見せてやるからチクタクカウントダウンのメトロノームを掲げてスキップ
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