ひとり

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ひとり

たったひとり この世で唯一  もちろん誰もが それは孤独で 時折寂しい 逆巻く海へ 美しい賛美を 掲げる感動も 奈落のような カルデラに 思わず祈る焦燥も 多分、今自分だけ とても誇らしい命であると 胸をはれないなら 私のベッドで横になって 軋む窓から陽だまりを眺めて 落ちる煙草の灰が 宙に舞うのを待つから 幸せが何かを探していたのかもしれない 樹海の白百合を王冠にして 貴方の髪を飾りましょう 小さな王様 私の国で暴れて好きなだけ 一緒に行こう 9a90f042-1e4f-4db5-a0c8-95e14836366d
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