スタンド・バイ・ミー

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スタンド・バイ・ミー

 深刻な太陽の言葉を訳すと  身勝手な生き物だってわざとじゃないって  セーラー服にコーラのシミが相応しい彼女から  手紙が届いた紙飛行機でまるでなんて青春  座礁した船を拾ったイルカの群れ  だって子供たちが舵をいじったから  滑らかな肌にうろこがないことに  なんだか感嘆のため息  あの色なんだっけ  例えるならなんだっけ  チープなものだっけ  誰でも一回くらいは人生でやるよ  尊くて真実で偽りない宇宙の表面  伸ばすでしょう手をさ  届くわけのない果てに  つかめないのわかっていても  くまなく視界を埋める  海原を染めるのは透き通る影  諦めきれない  生きていたいと体中が泣き叫んで抗議している  聖者の嘘を知っている  そんなつもりなかったってことも  いいこだから  宙づりの私たちは  遺伝子の泉で繋がる  同志だからね  信じてる  共に行こう  どこまでも行こう  ありとあらゆる荊の道を  分厚いパズル思い切りおして  城塞の扉をあけはなて  情けないツラさらして  威風堂々と闊歩して  コンクリートを弾く土踏まず  ひどく痛んでも  たどり着くなら  離れていても  同じ星から見てる  あんな空は二度と  二度とない  ほらまた  命は巡る  いつかみたいに裸の汽笛が鳴っている 777bf90b-311c-49e0-a3f8-d6efd088bc7e
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