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prologue
「いつもこんなことしてるの」?
いつもこんなことしてるよ。
育ちは良い方だったと思う。箱入りだったし、大学生になるまで処女だったし。
大学進学で親元を離れてはっちゃけちゃったっていうよく居るタイプ。が、わたし。
入学してすぐ入った軽音サークルのチャラい先輩にまんまと酔わされ、処女を奪われて、のちにその先輩に彼女がいることを知った。
その時大学生の男女関係ってこういうもんなんだって思った。
:
疲れてるって言ってたくせに、こたつに入ってアマプラで映画観てたらなんだかんだでムラムラしてきたらしいセフレが、甘えるように私に擦り寄って私の太腿を撫で始めた。
キスできる程の距離になるとようやく分かる、昨日の男とは違う香水と煙草の匂いと唾液の味。それだけで濡れながら、与えられる刺激に集中するために目を閉じた。
だらだらやられる前戯とか求めてないから、さっさと挿れてほしい。だって外を触るだけなら一人でだってできるし、有り難いことに濡れやすいから。私が求めてるのは男の股の間にぶら下がってるものだけだ。
「昨日も男と会ってたの?」
擦るなら指だけ動かせばいいものを、何故か腕から動かして愛撫してくる笑っちゃうくらい無駄に動きの大きいセフレが、私の感じる演技に興奮しているのか早口になりながら問いかけてきた。
この男自分の既セクが他に抱かれてると興奮するらしく、わざわざこういうことをしている最中にこういうことを聞いてくる。
「会ってたけど、切った」
「何で?俺とヤる方が気持ちいいから?」
「私騎乗位ばっかさせる男嫌いだもん」
男としてはあなたの方が気持ちいいからってこの状況で甘えた声で言われるのが最高なんだろうけど、私は意地悪だから求められたことは言ってあげない。それで喜ばれてもキモいし。
「セックスくらい男が動けよって思っちゃう」
ふ、と望む答えを得られなかったセフレがちょっと気まずそうに笑った。
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