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「はい。石棺守は命様にお仕えするため、命様に課せられたお役目についても予め教えられております」
「誤解しないで、責めてるわけじゃないんです」
雪乃は声を震わせる奈津を庇った。
「咎めるようなつもりで集まってもらったんじゃありません」
雪乃の説明に奈津はゆっくりと顔を上げた。
「私たち守護は本来、お館様の盾。でも千夜姫様も私たち守護にとって護るべき大切な主。
私たちは千夜姫様をお守りするために、最善を尽くさねばらなりません。そのために必要なのはさっきも言った通り正しい情報なんです! 私にみんなの持っている情報を共有させてください。守護の中でも参謀役を預かるこの私には、千夜姫様をお守りするための作戦を立てる役目があるんです。どうか皆さん、協力してください!」
床板に指をついて頭を下げる雪乃に、キヨは慌てて駆け寄った。
「石棺守こそ姫様を御守りする者。定めと諦めていた我が身が恥ずかしゅうございます。
参謀様に協力は厭いません、どうかお知恵をお貸しくださいませ」
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