雪の故郷

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真奈美が佐藤に姓が変わった翌週 家の電話が鳴った 母からだった 「 もしもし 佐藤ですが 」  真奈美が出ると 「・・・・・・・・真奈美?」 確かめる様な母の声が聞こえて来た 「 そうだよ  真奈美だよ 」  真奈美が答えた 「 真奈美 元気? 電話したのはね 昨日修さんから電話が有ったの」  安心した母が電話口から伝えて来た 「 修さんから? 」  真奈美は 指輪を見つめ乍ら母に聞き返していた 「修さんがね 明るい声でね 再婚するから真奈美に伝えて欲しいって  修さんの手紙 貴方に送ったでしょ 修さん気にしていたの 何処かで  貴方からの連絡を待って居たって 言ってたわ 修さん過労で倒れたでしょ  その時 一緒に働いて居た娘が 一生懸命看病してくれて 修さん  その娘と お付き合いするように成って 結婚するって 言って来たの  貴方も 修さんを忘れて 結婚して幸せに成って貰いたいって   言って来たわ」  母の言葉に 修を思い出し涙が浮かんで来た ・・・雪の函館の街並みを 思い出していた・・ ・・・雪の中を通学して居た頃を・・・ ・・・帰りたかった・・・あの頃に戻りたかった・・・ ・・・・暖かい部屋に 母の夕食が並ぶ・・・ ・・・・家を 家族を思い出していた・・・・
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